08
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
   

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「宙の発明家」第二章 二.父親⑤

★★★らんららです!久しぶりに一人っきりの休日(^▽^)
わーい!自由だぁ!!
小説書くぞ!ゲーム進めるよ!美味しいおやつ食べて、ごろごろして。イラストも描いちゃおう!!ああ(><)幸せデス…★★★



「よし」
クラフは、最後の秘密の扉を開けることに成功した。
二階の一番奥の、主寝室だ。
そこだけ両開きの大きな扉で、鍵も丈夫だった。
途中で、時計の長針は曲がってしまったので、キッチンに戻って、代わりにトングのバネ部分を外してきた。

そっと、開く。
中は暗かった。



カーテンをしっかり閉めてあって、少しすえた、それでも甘い香りがした。
あの、カカナのお母さんが好きだったという香の匂いだ。
一瞬、腕で鼻を押さえた。

「すげー」
思わず、クラフはつぶやいた。

広い室内には右奥に、大きなベッド。天蓋つきで、今はそのカーテンが下ろされている。中は見えない。
扉から正面に深いピーコックブルーのカーテンのかかった大きな窓が二つ。金の留め紐が重そうに垂れ下がる。その間の壁に一枚の肖像画、それもカカナのお母さんらしい。

テーブル、ソファー。壁際の花台。ふかふかした絨毯。
けれども、それらはどれも、真っ白な羽毛に覆われている。クラフはそれにすごいと言ったのだ。
羽毛、それは、毛布の中に使われているような、ふわふわ軽い、小さなもので、クラフが歩くたび足元で渦を巻くように舞い上がる。見たことはないが、雪が積もるとはこんな感じかもしれない。
ベッドに近づいて、天蓋のカーテンをのぞく。
「!」

枕も毛布も、何もかもずたずたに引き裂かれ、そこからあふれた羽毛が、この部屋に舞い広がっているのだった。鋭い刃物で、深く、勢いよく切り裂かれたのだ。
そこまでした人間の深く鋭い、激しい感情が想像できる。大きな十字を描くような傷に、思わずクラフは身震いした。
戻ろうと、体を離したとき、背後の何かにぶつかった。

ぐい、と腕をつかまれた。
「え…?」
「勝手に入ってはいかんなぁ」
ブール候、だった。

戻ったばかりのようで、黒い帽子をかぶったままだ。声音が低く静かなことに、クラフは直感した。この羽毛を振りまいた人間は、彼だと。この十字に裂かれた真っ白なベッド、それは、彼の仕業だと。
背後をちらりと見上げて、クラフは震えた。
つかまれている腕の力に、尋常でないものを感じた。

「あ、ごめん、その、退屈で」
ずるずると引きずられるようにベッドを離れる。
「ここは、大切な部屋なんだよ。クラフ」
「そ、そう、じゃあ、出てくよ、だから、その、放してくれよ」
腕の痛みに少し顔をしかめながら、クラフは何とか自力で歩こうとする。
不意に、どんと突き飛ばされて、床に転がった。
仰向けになって、自分の周りで白い羽がふわりと湧き上がるのを感じる。
ブール候は、少年の上に馬乗りになっていた。
「クラフ、飛行機を作ってほしいんだ」
にやりと、少しうつろな瞳で笑うブール候。その感情を測りかねて、クラフはぞくぞくした。
「あ、あの」
「時間がないんだよ、後半年の間に、どれくらい作れるのかね」
クラフは目を瞬いた。ごくりと、つばを飲み込んだ。
「半年、じゃ、一つも造れないよ」
今の一機に、五年はかかっている。部品一つ一つが手作りなのだ。いくら大勢の人手を用意してもらっても、調整しながら作らなくてはバランスが取れない。
不可能、なのだ。
「嘘をつくな。半年で十機は必要だな」
男の手が、クラフの首にかかる。思わず、びくりとしてしまう。
「だから、武器はダメだって…」
男の手に、力が入る。
「んぅ…」こめかみを伝うきりきりした痛みに、ぎゅっと目をつぶる。放そうと両手を男の手に添えるが、力が出ない。
「お前に選択の余地などない」
クラフは必死に足をばたばたさせた。
「暴れるな」
男が殴ろうと手を離し、クラフはむせながら喉を押さえる。
頬を数回殴られ、クラフはぐったりとなる。
男は尋常な、精神状態じゃない。
ぐらぐらするめまいと、悔しいのとで、目をぎゅっと閉じた。

<<ぽちっと応援お願いします!(><)>>

 続きはこちら!(^^)
「宙の発明家」第二章二.父親⑥

関連記事
スポンサーサイト

ホーリ先生(^^)

v-345コメントありがとうございます!
予想外でした?そういわれるとちょっと嬉しいです(^^)
カカナくんとセキアさん、クラフを救い出せるんでしょうか(^^)
らんららは、この山場を上手く乗り切れるのか…どきどき。
がんばります!またきてくださいね!

これはエライことになりましたよ。
この展開は予想してなかっただけに、戦々恐々ですよ。
半年で10機の飛行機を作れだって~?
この無理強いの背後に何があるんだろう?
プール候、奥さんを亡くして何かが切れちゃったんかな?

ヤバイですよ。クラフ君。
早くカカナとセキア、駆けつけないと・・・
と言っても相手はプール候、そう簡単には行きそうもないなぁ~。。。

楓さん

おおー。
読み直してくださって…(^^)うれしいですぅ。
さて、彼の背景には何が隠されているんでしょう!
ふふ。
そんな、複雑じゃないからv-290
悩まないでください(笑)
すぐに明らかになりますよ。

花さん

どきどき?
ふふふ(^^)そういわれると嬉しいです!!
本当、無茶言わないで、って感じですね!
クラフくん、どうするんだろう。
せっかくカカナのために我慢しているのに…

これは・・・!

いやぁ・・・これはまた凄いことに・・・
出かける前と今とでブール候の様子が一変してますねー。
kazuさんがおっしゃられているように、クラフのせいなのか出がけ先で何かあったのか・・・ううーん。
それにしても、カカナのご両親の寝室であったであろうその部屋だけがめちゃくちゃに荒らされている・・・というのが気になりますね。カカナの部屋はきちんとそのままなのに。
ふとこの父親の節の冒頭を読み返しました。
お母さん、クラフがやってきた年に病気で無くなっている。お兄さんも同じ時なのかどうか分かりませんが、やはり病気でなくなっている・・・カカナは?・・・今のところ大丈夫だろうとブール候・・・何か気になります。何がかなのかは分からないのですが・・・
疫病?いや、遺伝型の難病?
うーん、まだ幸せにカカナの家族が暮らしていた頃、何があったのでしょうか?このむちゃくちゃに荒らされた部屋には何故かブール候の「声にならない怒り」や「深い悲しみ」を見る思いがしたのですが・・・それとクラフに無理難題をふっかけるブール候の態度とも関係があるのでしょうか?ううううーん、全然方向違いな読みかもしれませんが、こうして小説を読んで独りよがりに悩むのもまた楽しいんです!!
・・・
かき乱してるだけじゃというもう一人の僕の声が怖い(汗

だから無理だって言ってるじゃんさぁ、ブール候!
…でもその様子、何か戦争とか武力とは別に、訳がありそう…?
十分ドキドキそている花ですっ。

kazuさん

イラスト…家族みんなで鑑賞ですか(@▽@;)
どきどきですよ!!
今日は、chachaさんとこの小説のキャラクターと、クラフ君のもっと先のお話の場面を書いてみました。
幸せだなぁー!!

えっえっえぇー!!v-12
ブール候!!
一体何が・・・。
大切な部屋に入ってしまったことで、ブール候の態度が変わってしまったの・・・?
それとも出かけ先で何かがあって・・・?

今まで恐くても、静か・・・というか、自ら暴力に出ていなかったブール候の変化・・・。
凄く、恐いです。
クラフ君、頬を殴られてぐったりって・・・、大丈夫??
うわぁん、この場面、カカナ君に知られたくない!!!

今日はゆっくりと自分の時間が取れますね♪
イラスト!どんなのかっくのっかな♪
らんららさんがかいてくれたイラスト、家族や実家にも見せまくって皆で喜んでます!!←小躍りつき
小躍り・・・・、おちゃらかな家族です(笑

ではでは、ゆっくりしてくださいね☆
Secret

プロフィール

らんらら

Author:らんらら
のんびり小説を書いています
日記ブログはこちら♪

ランキング参加中です♪

クリック よろしく~♪

FC2Blog Ranking

最近の記事+コメント

FC2カウンター

リンク♪

小説ブログの皆様

カテゴリー

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。