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「宙の発明家」第二章 四.飛行機、友達、クラフ⑥

らんららです!昨日は一日ファミリーバドミントンの大会でした!決勝トーナメントには残れなかったけど、それなりにがんばれた気がします!今日は筋肉痛と戦いますよ!!


リスガが、扉を開けようと手を伸ばしたときだった。
ドン!と内側から開いて、クラフが飛び出してきた。
「クラフさま!」
すぐ後からセキア。
クラフはすぐに捕まえられて、もがく。
「放せ!」
クラフは両手を縛られている。自由にならない。
悔しそうに叫んだ。
「放せよ!オレ、オレが飛行機なんか造ったから!だから!」
セキアは無言で、少年を引きずって、立ち尽くす三人の前に戻ってきた。
「セキア、クラフは大丈夫なのか?」
ピーシがクラフの表情を覗き込む。両手で顔を隠している少年は、泣いているようだ。
「クラフ?」
「…カカナが」
「せっかく作ったのでしょう?壊してどうするんですか!壊したって、ブール候は帰ってきません」
ひどく怒っている様子で、セキアは強引にクラフを部屋に戻す。

室内は、クラフが暴れたのか、少し散らかっていた。それでも、以前に皆で住んでいたときよりは片付いていた。
奥のセキアのベッドに、カカナが座っていた。
焦燥した様子に、リスガが足を止めた。
カカナは、クラフを睨みつけ、そして、入ってきたピーシたちにそのままの視線を移した。
こんな表情のカカナをはじめてみた。

リスガの足が、重くなるのも分かる。ピーシは、ごくりとつばを飲み込んで、カカナのそばに向かう。

向こうではクラフが毛布をぐるぐる体に巻きつけて、ソファーに座って縮こまっていた。セキアが隣に座る。
「カカナ、少しは寝たのかい?」

ピーシの言葉に、カカナは口元をゆがめるような笑みで答えた。
「着替えて、綺麗にしてさ。休むことだよ」
ピーシが穏やかに笑った。
「!よく、笑えるな」
カカナが睨んだ。
「君が、いつもは笑っている君が笑わないからね」
「僕が、こんなことになって、面白いのか?」
「面白くはないけど」
立ったまま、動けずにいるリスガの肩を、キタキがやさしくたたいた。
「お料理をお持ちでしょう?あちらで器に移されたらどうでしょう」
そう言って、キッチンをさした。
「あ、ええ」
リスガは、思い出したように、抱えていた荷物を持ち直して、キッチンに向かった。
そのときだった。
新たな来訪者が二人。
寝室の扉をノックして、入ってきた。

すでに、日が沈む頃だ。通常であれば誰も来ることのない時間。
しかし、このとき、この場所を訪れた二人は、いずれも自らの判断で自由に夜も出歩ける人物だった。
そのうちの一人の姿を確認して、ピーシは顔をしかめた。

「セクトール候…」
キタキが賢老士のそばにより、上着を受け取る。
セキアは、セクトール候の隣に立つ、小さな人形のような大教皇の前に、膝をつき頭をたれていた。
大教皇は、毛布の塊になって拗ねているクラフを見つけると、何か言いたそうに表情を動かしたが、隣の賢老士が咳払いしたので、視線を目の前にいるセキアに戻した。

「セキア、白い人間と会談した結果を、伝えよう」
セクトール候は、無表情のまま、低い姿勢の男に話し始めた。
「白い人間、彼らに、クラフを引き渡す。クラフ、よく聞くがいい」
名を呼ばれ、クラフは毛布の中でひざを抱えて、賢老士を見つめた。
カカナも、ピーシもじっと見つめた。
リスガが、サラダの入った皿を持ったまま、キッチンの戸口に立っている。
全員の視線を確認して、セクトール候は話し始めた。


それは、今日の早朝、三人の白い異世界の人間が、この街に到着したことから始まった。
彼らを連れてきたのは、南制の街の賢老士デスカナ。彼は、三人を目立たないよう、昨夜馬車に乗せて連れてきたのだった。

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 続きはこちら!(^^)
「宙の発明家」第二章五.迎え①
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ミナモさん♪

お返事遅くてゴメンナサイ~。

このあたりはもう、第一部エンディングに向けて突っ走ってます(^^)
クラフ君、どうなるのか?
カカナ、あんなふうになってしまって。
せっかく、仲良しになったのに。

楽しみにしてください♪
第一部の後、第二部は三つ目の父と子。
そう、クラフ君のお父さん登場です~(←結局、ばらしてる)

あぁ…なぜ…

なぜ今なんだぁ…。

カカナがこんなんじゃ、帰れないよ…クラフ…(涙)

非情な迎えの連絡…。だったらなんで、ほっといたんだ!!!って叫びたい!

ああ、クラフ…カカナ…。切ないなぁ…。
二人の友情は、元に戻る事が出来るの??

気になる気になる~~。

ユミさん

いいえ!忙しいのに、コメントありがとう!(^^)
こうして、読んでくれたんだって思うだけですごく嬉しいです!
リスガちゃんのあの台詞、人気です(^^)
いいこというじゃない、リスガちゃん、と、らんらら自身、感心しました。
この考え方は、いつの頃からか、らんららの中に定着しました。誰かをうらやんだり、自分を不幸に思う気持ちが和らぐから(^^)
さて、この後、どうなるのか。
また、感想聞かせてくださいね!!

ふぅ…

第二章四.飛行機、友達、クラフをプリントアウトして
読ませていただきました。
それぞれの思いが、交錯して、読んでいて胸が痛くなる
思いでした。
特に、カカナの父親に対する愛情。そして、同じように
子を思うブール候の愛情…。
先が短いと分かっていたからこそ、慌てていたんですね。

クラフ君の発明のために、命を落としたわけじゃないけれど、
分かっているけど、クラフ君を恨んでしまう気持ち分かります。
もっとずっと先にならなければ、その気持ちは消えないのかな…。

「選んできた道の先に何があるか知ることはできない。
けれど選んだのは自分。誰かのせいにしてはいけない」
このリスガの言葉が、妙に胸に響きました。

みんなが幸せになることを祈って、次を読みに来ますね!!

ほんっと、だいぶコメントが遅くなってごめんなさい!!

コメントありがとう!

kazuさん
切ないですか…嬉しいような申し訳ないような(^^;)
そうですね、カカナくん、そう簡単には切り替えできないですよね。クラフくんも今のままでは、帰りにくい…でも、クラフくんはあくまで人質君だものね。
うーん、上手くかけるかな!
この章も後、三話!お付き合いください!!

chachaさん
インデックス、チェックしてくれてるんですね!へへ、chachaさんとこのが、見やすかったので真似させてもらいました!
更新中のところだけ、以前の形で…。わりと、手間がかかりますよね、インデックス…。
さて、次回、白い人登場です。
第二章は、あと三回で終わり。そして…
ううーん!だめだめ、今、言いそうになっちゃった!!
この章が終わったら、少し、バレンタインデーの当たりで短編を挟みます。
休憩というか。季節ものが書きたくなったというか。
また、見てやってください!v-407

うわ!

お迎えだったんですね!やっぱり!!><
でもでも・・・
カカナがこんな状態で、クラフ自身も帰りたくないんじゃないのかなぁ・・・
そうそう!何でクラフがここへ来たのか、という所がまだ謎のままでしたよね@@;
こ、これは展開が気になりますよ~~ドキドキ☆

「やっぱりさよならなのかな」ってありますよね!?次回><
やっぱり帰ってしまうのかな??
そして戻ってくる??それともそのまま永遠にお別れ??
明日公開ですよね?^^楽しみです!

クラフ君・・・。
辛いだろうな・・・。
カカナ君の辛さ。
とてもとても深いものだと思います。
ピーシ君もリスガさんも、どうしてあげようにも何もできない。
心の傷は、自分で治していくしかないから・・・・。
そんなところに、「お迎え」が来てしまうなんて・・・!
ずっとずっと待ち望んだお迎え。
もっと早くに来てくれてたら!!
そしてこの状況で来ても、クラフ君は帰りたくないだろうに・・・!!
うまくいかないもんですね。それが、とても切なく感じます。
うぅ・・・、続きを楽しみにしています☆

楓さん

ありがとうございます!
ずっと前にちらりと書いて、そのあとすっかり放ってあった白い人たち。
やっと、登場です…いえ、忘れていたわけではないです。タイミングが…(^^;)
クラフくんがここにいる理由。
楓さんなら、予想ついているのかも…どきどき(><)
当たってたら、そう教えてくださいね!

むはっ!

ついに、この時が来たのですね。
クラフ君を、白人に引き渡す・・・
それはつまり、本国(地球?アメリカ?)とこの世界とが友好条約を結んだことを意味するのでしょうか?そう言えば、そもそも何故クラフ君はこの星に落ちてきたのか・・・それに何故今までほったらかしにされてきたのか・・・そのあたりのことがまだよく分かっていないですよね。もしや、次回、その辺のことが語られるのでしょうか?
でも、あれほど帰りたがっていたクラフ君ですが、何やら、彼の気性を考えると、やっぱしこのまま「はいさようなら」とは意地でも言わない気がします。もう一もめふたもめありそうな予感が・・・
楽しみです♪
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