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「宙の発明家」第三章四.夢の国①

らんららです!今日から楽しくワンダーランド♪いいなぁ、行きたいなぁ!!お仕事逃避して、心だけは夢の国…

●夢の国1

その日は、この亜熱帯のオーランドでは珍しく、寒い日だった。クリスマスイブだけあって、このワンダーランドは人で埋め尽くされる。

クリスマスのデコレーションを施された、世界でもっとも大きな夢の楽園の煌びやかな姿に、クラフは感激していた。
十時過ぎに入園したために、すでに園内は混雑している。



正面ゲートの大きなクリスマスツリーの下、口を開けて見上げながら通り過ぎるクラフに、カーチスが笑った。

WDW、ウォルトディズニーワールドは四つのテーマパーク、二つのウォーターパーク、六つのゴルフコース、二十あるホテル、ショッピングモールを備える。広さは122平方キロメートル。
とても、一日で回れるものではない。

特に、このクリスマスシーズンは、イースターと並ぶ混雑期間だ。
人並みをすり抜けるようにして、クラフは目的のテーマパーク「エプコット」のシンボル、大きな銀の球体の前に立った。
「なんか、古くなったな」
クラフが首をかしげる。もっと、大きくてきらきらしていた記憶があった。

「ははは、クライフ、そりゃ、出来てから二十年近くたってるんだぜ、古くもなるさ。だから、マジックキングダムにしろって言ったんだ」

カーチスにつんと肩を押されて、クラフは頬を膨らめた。カーチスは折角のデートだとかで、最も女性が気に入りそうなマジックキングダムパークを推していた。

「いいんだ!ボク、他のテーマパークも全部回ったんだ!でも、ここが一番、お気に入りなんだ!」
「ふん。まあ、その意見は分かるがな」

カーチスもまんざらではなさそうだった。
二十年以上前に開園したそこは、今となっては多少のノスタルジックを思わせる「近未来」をテーマにしている。幼い頃にこんな近未来のSF映画を観て憧れ、現在空軍に所属するカーチスは、懐かしさで心がくすぐられる。

時計に目をやったローザに、クラフは少し離れたもう一つのテーマパーク「MGMスタジオ」で、クリスマスだけのショーのチケットを買ってきて欲しいと頼み込んだ。

「ローザ、折角来たんだ、君は楽しんでくれればいいよ。ここからだと往復二十分はかかる。チケットは俺が行くから、クライフと一緒にいてくれないか。何のチケットだって?クライフ」
カーチスが手元のリーフレットを見ながら首を傾げる。

クラフはふんと息を吐いて、インフォメーションボードに書かれた、クリスマスイベントのお知らせを指差した。

「ボク、ローザと一緒じゃ嫌だ!!ローザ、コレ、買ってきて。MGMスタジオで二十三時からやるんだ!ベリーメリークリスマス!」
「お前、わがままだな!なんだその言い方!」
「だって、ローザじゃ頼りにならない!」
カーチスに頭をゴツと殴られながら、クラフが少し離れて歩く女性を振り返って睨んだ。

「いいのよ、私はあまり興味がないわ。一緒にアトラクションに入る気もしないし。カーチス中尉、クライフくんをお願いします」
つんとした口調でローザは背を向ける。
「おい、ローザまで!大人気ないな、二人とも!」
カーチスは頭を抱えた。こんなことなら、仲直りさせてから連れてくるんだったと、後悔する。

「ローザはボクのこと嫌っているんだ、一緒にいたってつまんない」
そういって、クラフはカーチスの手を引く。
あまり似合わないサングラスのしたの瞳は、悪戯っぽく微笑んでいた。

「おい、お前、…せっかくのデートなのにさ」
しぶしぶ、クラフに引かれるカーチスは、残念そうにローザの後姿をちらちらと振り返った。
「うそつき。ローザは仕事だと思ってるじゃないか。オレをダシにデートしようとしてるんだろ。調子いいんだ、カーチス」
「あ、ばれてたか」

「いいから、ほら、最初は「ミッションスペース・イン・マース」だよ!」
クラフが指差したのは、それほど人の列もないアトラクションだ。

スペースシャトルに似た乗り物の絵の下を潜り抜け、ゲートを入ると、二十数人の待つエントランスだ。傍らのスクリーンに、宇宙の映像。

『ようこそ。新人宇宙飛行士のみんな。我らがミッションスペースへ!今回のミッションは、火星上で発見された、新たな山脈を調査するというものだ。君たちはスペースシャトルの打ち上げから、火星到着、そして調査。この困難なミッションを力をあわせて成功させて欲しい…』
そんな説明を、クラフはニコニコしながら聞いている。

「オレンジだからね」
「そっちか」
「そう」
「弱音吐くなよ」
二人は目配せしあうと、簡単なグリーンコースではなく、少々難関とされるオレンジコースを選ぶ。
二人一組で、火星探検用のシャトルに乗り込む。

薄暗い中、手元にあるコントロールパネルがちかちかと光る。クラフは右側。座ると同時に、目の前のスクリーンに指令が飛び込む。
アナウンスが流れた。

『私がこのチームの指揮を執る、バーリー大佐だ。
よろしく。さて、君たちはそれぞれの職務を全うして欲しい。操縦桿の前に座った君はこのシップのナビゲーター、機体の操作と座標の確認、この機を正しい道に進める役だよ。
操作パネルと機関装置の前に座る君はエンジニア、燃料の残量や投下量の調整、それから何者かの襲来に備えてレーザーを構えていてくれたまえ。二人のコンビネーションが大切だ。何者の襲来があるかって?それはまだ、行ってみなきゃ分からない。まあ、出逢うことはないと思うがね』

ははは、と響く笑いの残して、アナウンスが終わる。
本物さながらのオペレーターの指示がある。オールグリーン。
カウントダウンが始まる。
…スリー・ツー・ワン。
ゴーの合図とともにぐん、とクラフたちの乗ったコースターが動き出した。正面のゲートが左右にばっと開くと、そこは真っ暗。急発進で体を締め付けるGに、クラフは歓声を上げる。
目の前は宇宙の暗闇。
急に降下、ふわりと、無重力を感じるかのような浮遊感。
胃の辺りがぞわぞわする。クラフは嬉しくなる。

「うわー!」
「しっかり頼むぜ、ナビゲーターさんよ」

夢の国②へ続く♪
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楓さん

ありがとう!
ふふ。行きたいですよね!!
ガイドブック読んだり、ブログでのレポートや体験記読んで、これも乗りたいこれも書きたい、とわくわくしちゃいましたv-10

やっぱり内容は架空なので、さすがにまったく同じアトラクション名にはできなくて。本物はただの「ミッションインスペース」なんです。火星行きに変更しちゃいました(笑)
次回もライドレポートです(…^^;)
楽しんでください!

すげえ!!

おおお!!!ワンダーランド行きたい!!
行きたい行きたいっ!!!
そうそう、最初の解説が重要!笑
で、決まって「危険が待っている」とか、「でも大丈夫だ」とか言っておきながら、結局「ダメだ故障した!」みたいな展開になるんですよね~。笑
何故かユニバーサルスタジオのバックトゥザヒューチャ・ザライドの最初に全身タイツの人たちが「アトラクションの注意事項」をアメリカンジョーク満載で説明してくれるシーンを思い起こしました。爆
いやぁ、
それにしてもアトラクションの描写最高でし!!なんかこっちまで一緒に乗り込んでいる気分でした!!!
そしてローザ・・・苦笑
そうだよかーちす、仲直りさせてからでなくちゃだめよ。のんのん。ただでさえおこの二人は意地っ張りなんだし、クラフ君は勘がいい上にいたずらっ子なんだからさ。

コメントありがとう!

kazuさん
ふふ!楽しいですよね!ディズニー!!
クラフくん、ローザに冷たい態度ですけど、そこはほら。くーちゃんなりの理由があるわけです(^^)
kazuさんくーちゃんの二倍って。
ふふ。らんららも同じくらいですよ!なのに子供のお話書くのが楽しいなんて、精神年齢低いんですね、らんらら(笑)。テッタくんなんて、もう、そのものですもん。
永遠に若く…って言うと聞こえはいいんですけどv-345

chachaさん
ええ、資料と妄想を駆使しました!フロリダの本物のディズニーのアトラクション紹介のDVDとか、販売されているんですけど、さすがに資料として買うには高すぎる(><)ってことで。ガイドブックだけ、一冊、買いましたよ。もう、想像して楽しくて!
しばらく東京のも行ってないなぁ!
らんららも行きたい!!

すっごい!

本当、kazuさんも言ってますが、ディズニーランドの描写がかなり上手いです!
読んでてとっても楽しい!^^
そうそう、最初に解説っぽくアナウンスが流れるんですよね~ふふふ☆
でも、何故だかあの場所に入ると、素直に従う自分が居ます(笑)
さすが、夢の国^^
クラフの相当楽しいだろうなぁ!
カーチスも結構楽しんでるようですが(笑)

そしてローザ。
そうか、カーチスめ、仕事と偽ってデートのお誘いだったわけだ(笑)
クラフが居なかったら成立しなかったデート??^^
二人の関係、少しでもいい感じになったらいいな☆
まずが、クラフとローザの仲直りが先決ですけどね^^;

私も久々、テーマパークに行きたくなっちゃいました☆

はにゃにゃ~

せっかくのクリスマスデートが・・^^;
なんだ、2人のデートにクラフ君をつれてきてくれたのかと思ったら、クラフ君を連れて行くことをだしに、ローザさんを連れてきたんですね。
カーチスさん、かわいい☆
クラフ君、ローザさんにちょっと冷たいですね。
うーん、よっぽど無視されているのが辛かったのか、なにか含みがあるのか。
半分の年のクラフ君に、kazuはどきどきを振り回されっぱなしですよ♪
ディズニーランドの描写、凄く詳しいですね。
なんだか、東京の方でいいので行きたくなっちゃいました。
うちは、わしより旦那の方が夢の国好きです(笑
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