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靴下

俺は大学二年。一人暮らしも二年目。家事もかなり手馴れたものだ。
得意な料理は、ペペロンチーノ。これだけは彼女に褒められる。
でも、洗濯だけは好きになれない。
何しろ、洗う、干す、たたむ。
スイッチ入れるだけだって?違うよ、それは。
まず、洗う前に種類ごとに分け、ネットに入れたり、下洗いしたり。
干すときだって気を使う。
タオルはキッチリ二つ折りだ。色物は裏返して干す!靴下どもも。
だから、とても面倒くさいのだ。乾いたら乾いたで、キッチリたたまないと気がすまない。
そんなに細かくやらねえって、斉藤は言ったが、俺はそれじゃあ我慢できない。
じゃあ彼女に、って、喧嘩したんだ、昨日。
ああいやだ。
だから、三日はたまる。たまると、作業が増えてもっといやになる。
ああ、嫌いだ、嫌い。

今日も、梅雨に入ったせいにして、部屋の隅に洗濯物が小さな山を形成しつつあった。
彼女の捨て台詞が思い出されて、むかついてそいつを蹴る。
ふにゃけたそいつに空振りして、転びそうになって余計むかつく。

さらに、昨日の喧嘩のせいで、予定していたレポートはできてない。
どうすんだよ、あいつ、手伝ってくれるって言ってたくせにさ。

明日の昼までに、提出しなくてはならないそれのために、今もパソコンに向かっている。
ちらりと、山が崩れた気配を感じた。

知るか。

また崩れた。

いやみな奴らだ。

再び、レポートに集中し始めたときだ。
なにやら、騒がしい。
日曜の昼間。
屋外で子供でも騒いでいるのかな。
珍しい。

そのざわめきは、大きく、いや、近づいてきていた。
(われわれは、完全制覇まで、一足を残すのみとなった!)
なんだ?
奴らは歌いだした。
(くろく、きたなく、くさく、)
くろく?
(しろい、くつした、くろく、くろく)
・・靴下?

我慢できなくなって、あの山を見た。
靴下が、足先を上に起き上がり、列をなして行進を始めていた。
俺、やばいぞ、こんなもの見るなんて!
目をこすったけど、消えねえ!
それはどんどん、俺のほうに向かって歩いて来る!
うわ!
臭いぞ!臭い!

「ほんとに、少しは洗ったら?自分で。」
え?聞きなれた声。
「眠ってて、大丈夫なの?レポート。」
彼女だった。
振り返ると、俺の靴下を一つ、人差し指と親指で汚いものを持つように、(汚いか)ささげ
持っている。なんだ、夢だ。
「君のためじゃないんだからね。レポートと、この靴下くんのために、来たんだから。」
ちょっと照れてる顔がかわいい。
一つ年上でも、かわいいもんは可愛い。
靴下ごと抱きしめる。
「やん。レポートいいの?」
「ちょっとだけ。」
「だめ!レポート出来たら、してあげる。」
軽くキスでかわされた。
「たくさんだぞ!約束だぞ!」
俺が言うと、笑って、彼女は洗濯を始めた。
靴下軍団も、彼女にはかなわない。
しっかり白くなるだろう。
ざまあみろ!何が後一足だ、完全制覇だ。お前らクロ靴下はこの世から消えるんだ。
ふふん。

ぼんやりしながら、なんとなくニヤニヤして、そんなことを考えた。
さて、レポートだ。
(・・くろく)
あれ?
(我々は、全滅を逃れた!)
え?
(例え毎日洗濯されようと!)
(くろく、くさく、くつしたくろく)
俺は声のする、机の下を見た。
そこには俺の足。
まだ、二つの汚れた靴下が。

End
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genre : 小説・文学

お粗末ですが(^^;)

なんだか、思いついたら書きたくなりました。
喜んでいただけて嬉しい!

また、遊びに行きますので、よろしくです!

おぉ、嬉しいですよこれ!!!
私がネタ?でいいんですよね?
なんかコミカルで不思議な感じで
さらにさらに、幸せそうじゃないですか( = =)トオイメ
私も大学二年目はこんな生活がいいですね☆
楽しませてもらいました^^
ありがとうございま~す♪
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