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「想うものの欠片」第五話 ④

【うわわ!?おかしい~11/3の記事で保存して、タイマー公開にしたのに!なぜか11/1に公開になってる!?らんららセットしたまま何も触ってないのに(@@;)…どういうこと?
とにかく!!公開してしまったので~。
次回は11/5です♪
でもおかしいなぁ…設定した日付以外で予約公開されるなんて…
ありえない…??】





その日にあった地震は、ウルルカから西へ八十キロほど離れた湖が震源地だった。

ライトール公国を横断する唯一の路線、トラムミスが多大な被害をこうむった。震源に近い町や村では建物が壊れ、いくつか地すべりも起こった。

シーガたちが馬車で進む街道も数箇所崩れていた。

「すごいですの」

半分塞がれた道を、瓦礫を避けるようにして軽やかに馬車は進んだ。
車窓からミキーは目を丸くして見つめている。

傍らの青年は腕を組んだまま、じっと何かを聞いているようだ。
「シーガ様?」
無視している。

「タース、大丈夫ですの?」
「ミキー。どちらにしろ、この先のカヌイエまで行かなくては、状況は分かりませんよ」

「いつものように鳥さんは来ないですの?」
シーガはムットしたまま再び目を閉じた。

鳥とは、スレイドとの連絡のための手段のことだ。伝書鳩のように手紙を運ぶ。

「タースに会いたいですの~タース、タース」
「静かにしなさい!」
珍しく怒鳴られて、ミキーは首をすくめた。

「シーガさまはタースがいないと怖いですの」
「なんですかそれは!」
「タースがいなくて怒ってますの!」
「お前がタースタースとうるさいからです!」
「ミキーも怒ってますの!」
珍しく少女は口を尖らせた。
「ミキーもタースに会いたいですの!シーガさまだけじゃないです」
「だから、私がいつ…」
言いかけて、不毛な会話になっていることに気付く。

シーガは髪をかきあげた。

「ミキー、お前が怒るのは珍しいですね」
ミキーは楽しい気持ちや愛情の塊のユルギアのはずだった。

いつもなら主要都市で必ずする服の買い物もせず、先を急いだ少女の行動を思い起こす。

「ミキーは悔しいですの!淋しいですの!帰るのと同じくらい淋しいですの!」
興奮したのか少女は白い手を握り締めたまま、何度も膝を叩く。
音もしないその動作を観察して、シーガはまた深いため息をついた。
「タースのことが好きなんですね」

愛情とは時に怒りに変化するもの。なるほどと、青年は考えていた。
「はい!」
「……タースと、行ってもよかったのですよ」
「何処にですの?」
「…いえ。何でもありません」

「お買い物ですの?今度は一緒にお洋服選びます!今は冬の毛皮が出てます!ミキー、毛皮を見る目には自信がありますの!ラビットじゃダメです、質はミンクがいいですけど、今年はフォックスが人気なのです!シーガ様も、今年こそ毛皮を着てくださいね」
今度はそれに興味を惹かれたように、ミキーはシーガにすがりつく。
興味あることになるとやけに長台詞だ。

それをいつものごとく引き剥がしながら、シーガは考えていた。

ミキーがタースを気にしておかしくなったと思ったのは気のせいだったのだろうか。

ミキーはすべてに愛される。すべてを愛する。そういう思念だった。
時には人間からゆがんだ愛情を受け取りそうになったこともある。愛情はけっして、優しく甘い姿ばかりではない。人間の愛情は慾や嫉妬、ついには憎しみにまで変わる。

愛されるあまり危険な目に合うことも多いが、そう言う輩は自己のためにミキーを独占しようとした。

タースのように愛するが故に離れようとするのは初めてのことだろう。だからこそミキーの感情を揺さぶるのかもしれない。

ミキーがタースという個人を、特別に愛するはずはない。

ユルギアのミキーに出会ったとき、シーガは持っていたウサギのぬいぐるみを使った。それに青い石を使って取り込んだとき、このような姿になるとは思わなかった。驚いたが、見た目が普通の少女でもやはり中身はユルギアのままだと感じていた。

ふと、少女の胸元の青い石を見つめた。

タースが言っていたことを思い出した。
母親の慈愛に満ちたルリアイ。
それが、ミキーにも影響を与えている。ルリアイを持ったユルギアが実体を得るように、ルリアイはユルギアに影響を与える。
母親の想いが、ミキーの中にもあるのだろうか。
ふと少女の前髪を撫でた。
「シーガ様!」

頬を真っ赤にしてミキーは青年に手を伸ばそうとばたばたとなる。

ふられる白い尻尾にまで視線を流したところでシーガは手を離した。胸元に擦り寄るクリーム色の髪を無視して、また、何か考え込むように目を閉じた。

次へ(11/5公開予定♪)
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史間さん♪

ありがとうです!
一揆歓迎(笑)
お忙しいですもん、無理しちゃダメです!
ですのミキー、はい!少し変化♪
理由はまだ明かせないけど(ていうか、ラストまで引っ張るけど…笑)
だんだんと変わって行きます!ああ~ラブ、期待されてるなぁ!
うん、タース君も期待してるだろうなぁ♪
どうしようかなぁ~♪

毎度ながら

一気読みですみません(汗)もはや一揆(なぜか一発変換でこれが出る)読みです。

タース君の一人旅かと思いきや、ダルクさんとの二人旅♪ですね!
ダルクさんの執着が名誉や賞金じゃなくてよかったと思います!
友人との過去への執着…タース君と触れ合うことで決着して欲しいですね。
ですのミキーが怒ってます(驚)
シーガ様の解釈がはずれていることを祈ります。
つまり、ミキーがタース君のことを、特別に想っている事実を……

続きが楽しみです♪

コメントありがとうございます!

おお~!!
kazuさん!
ありがとうございます!
はい、一気読みだともう、盛りだくさんですね♪
シーガ様、あんな性格ですが、人並みに悩んでいたり…
そう、温かさ…ぷふっ♪kazuさんの妄想にらんららもなぜか笑えて!
いえ、当たってるんです、当たってるんですけど、表情に出さないシーガさまを想像すると。
タース:ぷ…ありえない
シーガ:……。
タース:ぷふふふ!(腹を抱える)
シーガ:…(殴)



花さん~♪
テスト前!!おお!ひと時の癒しになれたなら嬉しいですね~♪
おお、ここでもシーガ様優しさじわじわですか!
よかった~。
救世主になれるかな?ふふふ~。


ユミさん♪
ミキーちゃんを変える事が出来るのか!!
うむ~。らんららも検討中!そこは、そこぐらいは幸せにしてあげたいような…。
ダルク氏もタースに感化されてます。なにか、もっと大きなものを感じていて。
基本的に損得で動くタイプではないんですね♪興味本位というか。
こういうおじさん、好きなんですよ~。


かいりさん♪
そうですね!大人がいると頼もしい!ミキーちゃんも、そしてダルク氏も。みんな、タース君に出会うことで影響を受けています♪
人と出会うことで変わって行ける、ステキですよね~♪そういうものをきちんと描けたらいいなぁと、ここにきて考えたりして(ここでか?)

こんにちは!

一気読みしてしまいました!
一人旅かと思いきやダルクさんが付いてきてくれて少しホっとしました^^
やっぱり大人がいると頼もしいです!
でも突然の地震にはタース君大活躍でしたね!!さすが!!
タース君と出会ってから変わっていくミキーちゃんに、シーガ様は色々と思うところがありそうですね。
本当、タースくんて不思議な存在ですね^^
続きも楽しみにしています♪

うーん

限界超えちゃってくださーい!!
ミキーちゃん&タースくん!!
タースくんのホンモノの愛情がユルギアで、誰もを愛するミキーちゃんを
思念だけじゃない何かに変えちゃった!と思いたいです~。
そしたら何か、愛は国境を越えたみたいな…いや、国境じゃなく、これって
なんだろう?!

ダルクさん、最初は怖かったけど、タースくんを守ってくれそうで、いまは
ホッとしています♪
帽子被せてくれて、見付からないようにしてくれたのでしょうか。
あんまり注目されないように…ね☆

淡い別れに新境地。

テスト前になると、やっぱり現実逃避がてら見に来ちゃいますw
タース君の一途さと素直さ、純真さには、やっぱりいつも心洗われますね。ニーさんも猫虎ちゃんも…丸く収まってよかった♪
と思ってたら、タース君男の子、ミキーちゃんやシーガさんを守る為に飛び出しちゃった!
ダルクさんが力になってくれればいいけど…むぅ、人生は上手くいかないものですね。。
あの地震が、特に乗っていた乗客の人々が、軍兵にタースくんの情報を流しそうでたまりません。特に、あの髭オヤジとか…ぷんぷん( ̄^ ̄)
優しさが滲み出てきたシーガさん、悲しい恋愛と運命の救世主に是非!ですっ。
タース君、がんばっ。

はふん・・・・・←うっとり

あぁ、一気読みぶらぼー!なkazuですこんにちは。
もう、なんだかドキドキでした。
ミキーちゃんとシーガ様の過去。
命を大切にして欲しいと、ミキーちゃんに話すタース君。
キドラ、そしてニーさん。
キドラを追っていた友を持つ、ダルクさん。
スレイドさんが大公の実は息子で・・・・
もう、酔ってます。想うものの欠片に、おいら浸りきっています。

シーガ様が過去を知りたがるのは。
母親の気持ちを知りたいからなのかもしれないですね。
捨てられたその事実で、母親から疎まれていたという想いをシーガ様はずっともっていて。
あぁ、シーガ様。
シーガ様が、暖かさを求めているような、そんな妄想に駆られました。
そして、タース君。
2人の為に、2人の側から離れて。
切ないよ~と思ったら!ダルクさんの存在が!!
いい!いいところに追いかけてきてくれた!!
続きを楽しみに待ってるのです~、ひたるのです~

白書さん!!

うわ~!!すごいです!
ありがとうございます!
嬉しい~(><)
はい、地震…これからじわじわとお話が広がりますので!
がんばります!
この物語まだまだ先は長いけれど♪
楽しみにしていただけると嬉しいです!!

またもや二日かけてここまで読みきりました(笑)
素直すぎるミキーとぜんっぜん素直じゃないシーガ様の対比が見事にでていますね・・・。
そして素直なのに素直じゃないタース。
いろいろありそうなウルルカを前にして地震とは、幸先がわるいぞっ!

楓さん♪

ありがとうございます♪て、あれ?なんだかいっぺんに公開になってる?
日付が(笑)
ええ、二つ名♪褒められると嬉しくてどんどん使います!
多分シーガ様本人は嫌がっていることでしょう!
剣聖エンゲツ♪はい!かっこよかったですよ~♪そういうのも、魅力ですから!!
大切な要素ですよ!
新作!!…う、らんららもこれ書き終わった後何もない。
って、いつものことですが(笑)

と、記事の日付とか、なんかおかしいので確認してきます~!!

ううーん

ダルク、一瞬タースを売り飛ばすか??
と考えましたが、もっとその先にある「大きな出来事」を記者のカンで嗅ぎつけましたかね?
もちろん、彼が思いのほかイケスカン野郎ではなく、タースの味方になりそうな、
そんな予感も再開した時から感じてはいましたが、
何気にこのおっさんの動向が楽しみです。
そして
銀聖シーガ。
最近らんららさんこの表現に萌えてるでしょ?笑
分かる。分かりますよ。
かく言う僕も剣聖エンゲツを出す必要もないのに出した男ですから。
ふふ……ふふふふふww←ちょっ!

新作、思いつきません。
早くも断念か?ズガビーンな楓でした。笑
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