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『La croisade de l'ange 1:Reims』 ⑥

『Reims ‐ランス‐』



陽に干される毛布の匂いにシャルルは目を開けた。鳥の声。
シャルルは飛び起きた。窓から眩しい朝日が差して、目の前の白い毛布をじりじりと温めている。
朝のお祈りの時間。寝坊だ!

「ん~」
隣には眠そうに額を枕に擦り付ける少年。真っ白なシーツと枕は眩しいくらいだ。
「あれ?」
あ、そうだった。景色に慣れなくて、どこにいるのか分からなかった。改めて白いシーツの雪原に丸くなるロイを見つめる。
「そうか、ロイの部屋だ。ほら、起きろ。朝だ」
「まだ眠いよ」
ロイは毛布を一人占めするつもりか引き寄せると、ぐるぐると毛布の殻に閉じこもろうとする。
「だめだよ、朝のお祈りの時間だ。修道院じゃなくてもお祈りは必要だぞ」
「勝手にやれば」
「難しい言葉は知ってるくせに、ロイは普通のことができないんだな」
ロイが毛布にこもっているからシャルルは放っておくことにした。方角は窓の朝日で大体分かる。壁に向かって膝をつくと、両手を組んで毎朝の祈りを小さくつぶやく。
習慣のようなもので、これをしないと朝食を食べてはいけない気がするから不思議だ。シャルルは祈りを済ませると、ぐるりと室内を見回し、続き部屋があることに気付いた。木の扉を開くとそこは小さな部屋で、大理石の床に水がめと桶がある。金で飾られたチェストがあり、その上にロイの着替えらしいものが置かれている。
小さな高窓からかすかに風が通る。
息を大きく吸い込むと、自分が何をするべきなのかを考える。
そう、まずは。


「あれ?スカートやめたんだ」
ロイの揶揄する言葉も無視。ロイの額に手を置いて、熱はないなとほっとする。
「お前の着替えを借りた。やっぱり、落ち着く」
「私のでもないけどね。スカート、あれ可愛くて似合っていたのに」
「院長様みたいなこと言うな。ほら、お前も顔洗ってきなよ。その間にベッドなおすし、汚れものを置いてきながら、食事もらえるように話してくる。逃げ出したいなら手伝うから」
さらりと物騒な言葉を付け足し、身を翻すなりシャルルは扉を蹴り上げた。
「おい!開けろ。ロンロン!」
叫んでは派手な音を立てるシャルル。
「ほんと、男の子みたいだな」ロイが面白そうに見つめている。
そのうち、「うるさいぞ」と怒鳴りながら、扉が開かれる。
衛兵の向こうにシャンパーニュの騎士を見つけるとシャルルの背後で少年は表情を厳しくした。
「よっ!おはよう、ロンロン」
「ロトロアだ、いい加減覚えろ」
「ロトロア、ラン伯の血縁のものか」
言ったのはロイだ。
「何、知ってるんだ?」シャルルが頭をぐんと押さえつけるロンロンに蹴りを繰り出す間にもロイはじっと男を見つめている。
「おっしゃる通り。今はシャンパーニュ伯ティボー四世にお仕えしている。ほら、シャルルお前は食事を運んで来い。おぼっちゃまのお着替えは俺が手伝ってやる」
「自分でできる」
「まあ、そう遠慮せず。ほら、シャルルお前はさっさと行け。厨房にうまい飯が用意されてるぜ」
「……、そ。ロイをいじめたら承知しないから、じゃあな!」
噴き出す男の声を背中に聞きながらシャルルは洗濯物のかごを抱えたまま外に出た。
衛兵がじろじろと見るが、ふん、とにらみ返す。

ロイの表情が印象に残る。ふざけた口調だったけどロンロンも何を考えているか分からない。大丈夫なのかな。早く逃がしてやらなきゃいけないんじゃないかな。
「あいつが意地っ張りだからだ」ぶつぶつと可愛げのない少年について思い出せることを並べながら、シャルルは急ぎ足で厨房へと急いだ。


二人分のスープも、見たことのない肉の焼いたものも、いい匂いをさせている。
立派な銀の皿は重たい。修道院で使う木の器とは全然違うんだ。綺麗だけど、重いよな。
一人ごとをスープにこぼしながら階段を上る。
「もうすぐ、食べれる、もうすぐもうすぐ♪」シャルルは重さに震えそうになる手を励まし、トレーを胸の位置に持ち上げて歩く。
部屋の前に衛兵はいなかった。
細く開いた扉、かすかに二人の声がする。
シャルルは足を止めた。



「お父様はそんなことをなさらない」ロイの高い声は落ち着いている。
窓からの風にのって、廊下にいるシャルルまで届いた。そっと隙間からのぞくと、ベッドに腰掛けて見上げるロイ、その前に腰に手を当てて立つロンロンが見えた。
「クリア・レギスで報告されているのです。書簡にも残っている。このやり様にシャンパーニュ伯は失望し、ランス大司教も共感なさっている。どうか、大人しく我らに従っていただきたい」

クリア、…レギス?ってなんだ?
シャルルはごくりと唾を飲み込んだ。
ロイにどんな関係があるのかな。
少年の表情は変わらない。じっとまっすぐロンロンを見上げていた。
「私にはなんの力もない」
「それはどうですかな、正統な継承権がある」
「無理だ。お前が言う通りならなおさら。そう、長くない、って。皆は思ってる」
「ふん…立派なお覚悟、とでも言ってほしいか。ああ、腹が減ったな。おい、シャルル。さっきから匂ってるぜ、立ち聞きしてないでさっさと運んで来い」
こちらを振り向いたロイとまともに目が合って、シャルルは思わず息を止める。
「お、お待たせ」
強引に笑顔を作るとシャルルは何食わぬ顔で小さなテーブルにトレーを置いた。
「重かったー」
「御苦労だったな」
って、僕はロンロンのために運んだわけじゃない。
なのに、テーブルに置かれたそれに祈りもせずに、男は無造作に手を伸ばす。

「それ、シャルルの分だ」
ぶ、と。ロイの言葉に男は呑み込みかけたスープをはきだした。
「あ、そうか?何だお前、なんで俺の分を持ってこない」
「あんたが一緒に食べるなんて、思わなかったし……」したくもないし。
「じゃ、お前が悪いな。もう一回行って来い」
はぁ?
「シャルル、私のを分けよう。行かなくていいよ。こっちにおいで」
黙ってうなずくと、シャルルはロイの座る隣に腰をおろし、男を睨みつけた。
「なんだ、そんなに欲しいなら、これ、くれてやるか?修道院ではどんなものもありがたく受け取るんだろう?」
先ほど吐き出したスープ。
ふざけるな。喉まで出かかったところで「ほら、これ」と。ロイが肩に手を置いてシャルルにまだ手をつけていないスープ皿を差しだした。噛みつかんばかりに睨みつけていたシャルルはロイの優しげな瞳に気づいて、力が抜けた。
捕まえられて、理不尽に閉じ込められて。それでも怒りもせず怒鳴りもせず、ロイは僕に優しくするんだ。
「子供同士、仲良しだねぇ」
「何事も自らに返る。ラン伯を継ぐのなら姿勢を正したほうがいい、と、言っても無駄だろうけどね」
ロイの言葉にぴくと男は表情をひきつらせる。
ロイは小声で祈りを終えると、パンに手を伸ばした。
「は、自らに返る、とするならお前さんは余程前世に悪事を働いたらしいな。生まれながらにそんな体だ」
今度はロイのパンを持つ手がかすかに震えた。
シャルルは「それも半分ちょうだい」とロイの手を掴んだ。ぎゅと握り締める。
「難しいことは分かんないけど。僕はロイのほうが好きで、ロンロンは嫌い」


少し間があった。
ロイの手が震えているのに気づいてスープから顔を上げる。少年は笑い出していた。笑い過ぎて、でもあの咳にはならなかった。楽しそうに声をあげて笑い、
「私も好きだ」とシャルルの頭を抱き寄せた。
派手に心臓が高鳴って、顔も赤くなっている気がしたけど、シャルルは正面で目を丸くしている男にふんと笑って見せた。
「ああ、下らん」そうつぶやくと目をそらし、男はリンゴを無造作に掴むと立ち上がる。
「どちらにしろ今夜の聖堂参事会で決まる。ま、シャンパーニュはここよりうまいものが食べられる。ぜひ来ていただきたいものですな」
ロイにそう話しかけ、シャルルには「お前も来るか?俺について」と付け加えるから、「嫌だね!」と男の背中に顔をしかめる。

「……シャンパーニュに連れて行かれるのか?」
そう尋ねると、ロイは急に表情を硬くした。
「それよりシャルル、スープが冷めるよ」
「あ、うん」
言いたくないのか。
シャルルはそれ以上追及せず、まずは腹を満たすことを優先した。
ジャガイモとトマトの入ったスープにはなぜか肉も豆も入って、具だくさんだ。
「おいしい」
「これに腸詰を乗せて焼くと、もっとおいしいよ」
ロイの説明は更にシャルルの妄想を呼ぶ。おいしい、おいしいと喜ぶシャルルを少年は眩しそうに見つめていた。



ロイは僕のこと友達って思うよね。
そう聞けば、ロイは頷いた。
好きだっていったよね。少し頬を染めて少年はまた頷いた。
「なのにさ!どうして、何にも教えてくれないんだよ!」

知ってはいけない、なんて大司教様の言葉は吹き飛んでいて、シャルルは一通り部屋を片付けて暇になると我慢ができなくなる。

ロイはベッドに座ったまま、あるいは寝ころんで。ずっとシャルルがすることを眺めていた。
堅く絞った布でテーブルを拭き、ベッドの支柱をきれいにするときにはシャルルに合わせてまるでクウ・クルみたいにロイもぐるりと回った。
「やってみる?」というと、うん、と。面白そうに布巾で木枠をなでていた。
にこにこ笑い楽しそうだ。偽物貴族(ではないようだけれど)のロイがなんだか弟分みたいでかわいかった。
シャルルの小さな手が荒れているのに気付くと、手を握って「痛そうだね」と温めてくれる。ロイは優しくて、難しい言葉を知っていて、温かかった。
なのに。
捕まっている理由とか、シャンパーニュに連れて行かれる理由とかをシャルルが尋ねると途端に冷たい態度をとった。
「さあ」
「知らない」
「言わない」
「君には関係ない」

「何で言わないんだよ!!もう!」
業を煮やして掴みかかると、あっさりロイはシャルルの下敷きになった。
馬乗りになったはいいが殴るわけにもいかず。
ロイは真っ白なシーツの中で淡い茶色の髪に縁取られた小さな顔をまっすぐ征服者に向けた。
「言わない」
「ロイはどこかの貴族の跡取りなんだ、だろ?継承ってそういうことだよね。それに、シャンパーニュ伯が関係するんだろ?クリアレギスって何?」
「……聞いていたんだ」
「いいからさ。教えろよ」
「嫌だ」
「あ、そう。そういう態度に出るならさ」
シャルルはにっこり。最高の笑み。
「?何……」
ロイの顔にキスできるくらい近付くと、さすがにロイも頬を赤くした。
街の男の人たちと同じ。シャルルはそういう悪戯が大好きだ。ロンダに同じことをしたときには逆に抱きしめられて、結局蹴りを入れることになったけど。

ロイの耳元に口を近づけて。
「くすぐっちゃうよ?」
ひゃ、とか変な声をあげて身をよじるから、抑えつける。
「ふふふー。こういうの大好きっ!修道院の子供たちをこれで全員降伏させたんだ」
「ま、待って!言うから!言うから!」

案外、すぐに降参。
「なんだ。つまんない」
ロイは力を抜いたシャルルを押しのけると、ベッドの隅に避難する。苦しそうに息を荒くし、胸を押さえていた。
「シャルル、目的が変わってる」
「え?そうだった?」
面白がっているのは明白。シャルルはふふんと笑いながらくすぐる手つきをしながら一歩踏み出す。ますます縮こまるロイは毛布を盾にして隠れた。
「大人の事情ってのもあるし。シャルル、知らないほうがいいこともあるって、思わないのかい?」
「知りたいものは知りたい」
「知ったら知らなかったことにはできないんだよ?都合良く忘れられるわけじゃないだろう?」
「そんなことない」
そんな脅しは怖いもの知らずのシャルルには効くはずもない。すでに大司教様との約束はしっかり忘れているのだ。
ロイは呆れたように溜息をついて、乱れた前髪をかきあげた。
「君は……。クリア・レギスってのはフランク王国の国王と有力諸侯や有力司祭が集まって開く会議のことだよ。そこで王国の政策が決められる」
「あ、そうか。クリア・レギス、国王会議だ。聞いたことがあった!そういえば!」
そうそう、とシャルルはあっけらかんと笑う。
「なるほど、君なら忘れることもできそうだね」
「嫌味だな。いいから早く、教えて」
「私を……逃がしてくれる、かな?」
簡単なことではない。このランスの郊外にラン伯の所領に属する城と街がある。そこからロトロアは来ているのだ。ロトロアはシャンパーニュ伯と臣従礼を結んでいる。ランスを囲むように軍を配置できるのもそのためだ。
「簡単なことではない」ロイはそこまで説明すると下を向く。
「それは最初からそう言ってるだろ」シャルルは当然といった顔でうなずくが。
「私を逃がすことで君に罰が科せられたらどうするんだよ」
「は?なんで?」
世話係を自称する少女がシャンパーニュ兵たちに問い詰められないはずはない。
「分かった、いいよ。やっぱり言わない。教えない。逃がさなくていい」
「なんだよ、信じないの?」
しっかりうなずく少年にむう、とシャルルは唸る。
まだ素直に言わないつもりの少年をどう攻略しようかと、口をとがらせ肉食獣のように鼻にしわを寄せて睨みつけた。ベッドの隅の獲物は毛布をしっかり巻きつけて防御の体勢。
どうするか。
と、何かに気を取られたのかロイは視線をシャルルの背後へ。
今だ!
毛布の端を掴んで思いっきり引っ張る。敵は毛布を取られまいと慌てて手を伸ばし、その手をつかんでっ!
のつもりが。
毛布と一緒にするりとロイはベッドから飛び出した。一歩遅く、シャルルは空になったそこにべたんとカエルのように転がった。
「あれ?」
振り向いたときには、形勢逆転。
目の前にロイの顔。
「わ」
にっこりと笑われて、馬乗りでもないのになんだか動けない。
ベッドの隅、片側には毛布の山が関所を作る。
どうしよう、って。いや、なんだ?
自分のうろたえる理由も何も理解できないくらいシャルルは慌てた。
ロイの顔は近いままで、だから、そうだ。だから身動きできないんだ!
押しのけようとすれば手を掴まれた。
ありゃ。
ロイはにっこり。目の前で綺麗な笑顔を作ってみせる。
「今度は私の番だね。……キスしていい?」
「はぁ!?」
シャルルは悲鳴らしきをあげていることに気づく。
それが、途中で途切れたことも。
口がふさがれている、ってことも。

必死に暴れて、やっと膝に手ごたえ。
ふわりと離れたロイは腹を押さえてベッドの向こうに立っていた。

ロイは傾きかけた日差しと同じように、少しだけ首をかしげて困ったように笑う。
「ごめん。泣かないで」

言われて、頬を落ちるそれに気づく。ぬぐおうとした。
拭う手の甲にまた一粒。
悔しいのか驚いたのか何なのか。生まれて初めて、本物のキスをした。
シャルルはベッドの上に座り込んで泣き出していた。
「ごめん、ひどいことした、ごめんね」
そう言ってロイが頭をなでて慰める。それでも、涙が止まらなくてシャルルはそれが恥ずかしくなる。だから、首を横に振ってとにかく涙を止めようと必死だ。
「僕、……だから、女なんて、泣くなんて」
「うん。ごめんね」
「男の子に、生まれたかった」
「うん、……え?」
「騎士になる、それで好きなとこに行く」
「シャルル、騎士になるのは」
「なる」
絶対になってやる。膝を抱えて顔を伏せたままのシャルルの隣に、少年が腰掛けた。
「騎士って言っても、いろいろあるよ。あのロトロアのように若い貴族が成人するまでの仕事として有力諸侯と臣従礼を結んで仕えるもの。諸侯の陪臣、自由農民が戦争のために駆り出されてその場で叙任されるもの。どんな立場でも騎馬に乗って戦う兵士は皆、騎士だよ。でも。そうだね。本来は貴族の男子が丁年を迎えるときに聖堂で叙任される、それが正式な騎士だね。三日もかけて叙任式をするんだ」
長いロイの説明は、なぜかシャルルの気を落ちつけた。
「丁年って成人のときと同じ?」
「うん。ふつうは二十歳だけど。そうじゃない場合もあるよ。たとえば貴族家系の継承者が若くして当主になる時とかね」
「ふうん。じゃあ、僕でもその叙任をされれば騎士?」
「うん、まあ、馬と武器くらいはないと恰好はつかないよね」
「それ、それだよね。馬がないし、買えないし。じゃあ、まずは独り立ちしてお金をためる!」
「違うよ、どこかの諸侯に雇ってもらうのが一番」
「騎士として?」
「最初は小姓だと思うけど。騎士見習いになれれば幸運だ」
「…かっこわる」
「恰好でなるものじゃないから。…シャルル、無理無理。君には」
「偉そうだな!ロイは叙任されたのか?」
仰向けに寝転んで体を伸ばしていたロイは、動きを止めた。
「……秘密」
からかえばシャルルはむきになった。頬を赤くして、口を尖らせるそれが可愛らしい。さっきまで突然のキスに驚いた可憐な少女だったのに、今は構うなと爪を立てる猫のよう。
「あ、そうなんだ!騎士なんだ!そんな小さいのにさ!」
「小さくないよ。君と同じくらいだし」
「ああ、そう、そうなんだ。貴族様だし!やっぱり僕、男の子だったらよかった!」
ロイはシャルルの理論に笑いだし、腹を押さえた。
「だから、なんでそうなるんだい?分からないよ」
「男の子だったら、僕はフランドル伯の跡取りだったんだ。たぶん」
「たぶん?」
「うん、噂だけだから。僕はフランドル伯ジャンヌ様の娘なんだ。女だったし、ジャンヌ様の夫、前のフランドル伯が十字軍遠征で捕虜になっちゃったから、政治的な問題とかで捨てられたんだ。きっと男の子だったら跡取りとして大切にされたんだ。当然、騎士だよ」
「ジャンヌ様に会ったことは?」
「ない」
ふと。ロイの笑顔がなくなる。
「……もう、私に構わないほうがいいね」
「は?」
「友達になったし、シャルルのこと好きだから忠告しておく。私のことは、忘れたほうがいいよ。私の存在も、ここにいたことも。これから私に何が起きても」

そんな。
少年はふんわりと笑う。それが、やけに白い顔をしているから、悲しそうだから。
シャルルはロイを抱きしめた。
「死んじゃうみたいなこと言うな!絶対に助ける。絶対に」
うつむいたロイの長いまつげに涙が見えた気がした。
落ち着いて気丈にふるまったって、僕と同じ歳の子供なんだ。大人たちがロイをどうしようとしているのか僕にはわからないけど、ロイはきっとわかっている。分かっているから、だから震えているんだ。
こいつが何者かとか、そんなのどうでもいい。助けてあげたい。


続きは8月17日公開予定です♪


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chachaさん♪

コメント、ダメでした?Σ(・□・;)何だか、調子悪いですね(>_<)
1000文字小説をUPしたから、もう大丈夫だと思ったのに
ロイロイって、ロンロンの事でしたか(笑)
すっかり、chachaさんはロイ派ね!と思っていました\(//∇//)\
シャルルとロイの絡みはkazuさんと一緒で、脳内願望がにじみ出ちゃってます(笑)

さてこれからの二人、ああ~chachaさんがどう反応するのか…
楽しみなような、心配なような(⌒-⌒; )

む~~

お昼にコメント送信したけれど…やっぱり出来てなかった~~;;(なんとなく危うい感じはしたけれど)

ええっと。なんて書いたかな~?(笑)
とにかく!ロイとシャルルってば何て甘~いイチャイチャを!うらやましいぞっ!←
ロイ、子供らしくない子供の言動が、なんだかちょっと見ていて辛かったり。シャルルのような破天荒(?)で素直に行動できる子が傍にいれば、ちょっとは変わってくるのかな?
でも。うーん…複雑な立場だから、難しいのかもしれないけれど。

先のコメント、ロンロンをロイロイって書いてしまいました@@;
どんだけロイが好きなんだ、私はっ(笑)
ロンロン、結構にくめないんだけれど…まだ用心しなきゃいけなさそう。でもなぁ~なんとなく、この人が味方になってくれたら…と思ってしまう^^

続き、また来ますね♪
お!それよりも1000文字小説UPしてる!読まなきゃ~♪^^

松果さん♪

そうそう、シャルル十一歳ですからね♪
いうことは生意気でも、ちょっとしたところで子供の顔が出てきます♪
二人ともぎゅうと抱きしめてあげたいくらいかわいいです♪

ロイくん。彼の抱える問題、まだまだ解決できそうもないけれど…。
シャルルの頑張り、見ていてください♪

花さん♪

ロイくん、いいでしょ!?んふふ。
男の子はやるときはやる、って感じでなきゃね♪
さてさて、大人権力の横暴に二人で力を合わせてっ♪
っと、どうなるかはお楽しみ♪

私はロンロンもお気に入りなのです…ふふふv-391

ひゃははは

可愛い!じゃれあってる二人がめっちゃ可愛い!
子どもを主人公にすると、こういうシーンもやらしくない描写で書けるのがいいですね。
でも気になるのはロイ君の翳。
そんなに小さいうちから、重いものを抱えているの?
騎士かぁ。確かに簡単ではないけど、がんばれシャルル。

( ̄∀ ̄)ニヨニヨニヨニヨ

執筆中のらんららさんがエロ鑑賞男なら、電車内でコレを読んでる私は一体どうすれば…ッ!!(^^;)
ロイ君大胆っ!しかも優しい!いけいけロイ君!(壊
諸侯の思惑とか、病気とか、家柄とか。
暗くて重たい固い話は、2人の前に飛んで行っちゃえばいいのです!!
あ、でもお話が進まないか^^

ご馳走様でした☆

kazuさん♪

うっふ♪
とろっとしちゃいました?(^∇^)
いやぁ、こういうシーンは楽しい!!
描いている私を他から見たら、pcでエロ画像を眺める男性みたいな(?)、かなり薄気味悪い感じだろうなぁ~♪

シャルル、突き進みますよ~♪女は度胸ですからね♪
次回、楽しみにしてくださいね~♪

おはようございます

うふふ、2人のいちゃいちゃに蕩けちゃいそうなkazuです。
おはようございます。
「今度は私の番だね」に、きゃーきゃー叫んじゃいましたよ^^

シャルルちゃん、ロイ君を助ける為に危ないことをしなければいいけれど。
シャルルちゃんなら、助けたいの一心で突き進んじゃうんだろうな~。
続き楽しみに待ってます^^
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らんらら

Author:らんらら
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